ほう、発売は今年の6月5日だったのか…

もう、何ヵ月も前から、汚部屋の風景に溶け込んで、完全に存在を忘れていた。

そんな可哀想なカップうどんを食べてみた。
マルちゃん『うどんが主食 讃岐風うどん』…

カップ麺が、あのコシのある讃岐うどんを再現する時代になったのか。
そりゃ、社長も時代はAIとIOTで…うんちゃらかんちゃら、ゴソゴソ…カンペの準備に大忙しだ。

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『鰹、昆布、煮干しを利かせた、こだわりの讃岐風うどん』
うーん、、
讃岐風うどんというから、特徴的な麺が使われた商品に違いないと思い込んでいた。でも、パッケージを隅々まで眺めまわしてみても、麺に関する記述は見当たらない。

あと、『うどんが主食』というのは、うどん好きが
高じて『うどんが主食』を名のる美食家だということはわかった。

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熱湯を注いでから5分後、フタに貼り付けられていた特製スープを混入すれば完成。

ぺりぺりとフタを剥がしてゆくと、ほわっと濃厚な出汁の香りが漂う。

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金色に澄んだツユ、油は少ない。

ツユの見た目と出汁の香りから、昔、食べたことのある讃岐うどんの記憶が、うっすらと甦ってきた。

あれは、うまかった。もう、横浜には帰りたくないと思うくらいうまかった。

でも、記憶を辿って行き着いたのは、四国で食べたうどんではなく、都内で食べた讃岐うどん。讃岐出身の店主がやっていた店で、関東の味覚に合わせてイリコの出汁を強く利かせているということであった。

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金色に澄みきったツユの色合いが、すっきりと澄みきったクセのない万人受けする味わいを想起させるのだが…鰹と煮干しによる魚系の香ばしい風味が前面に押し出された重量級の味わい、魚好きの僕は、テンションあげまくりなのだが…焼き魚の匂いも無理ゲーといった魚嫌いには悪夢のような一杯となるだろう。

えっと、焼き魚の香りが無理なんて日本人がいるはずがないって?

それが、いるんだってばよ、

人の味覚や好みなんて皆それぞれ、学生の頃に仲良くしていた野良猫なんだけど、日中はだいたい僕の部屋でゴロゴロしているのだが夕方になると、ふらりと出掛けて行く。そして、小一時間もすると帰ってくる。

て、てめえ!なに食ってきやがった!
なんか、いっつも、いい香りを漂わせて帰ってくる。サンマ、アジ、カツオ、ホッケ…主に焼き魚が多かった。

こいつ、くっせえ!吐きそうすっよ、、いつも我が愛猫を指差しながら罵倒していた後輩のH君である。

麺は普通でした。

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これはマニア向けの商品だな、なんて考えながらツユを飲み干すと、カップの底に黒い煮干しの粉が残る。これを箸先でかき集めて口に入れると、旨味が濃厚でカリカリとしてうまかったぞ。

これは、また食いたい。
でも、5ヶ月近く前に発表されたカップ麺なんて、もう、売ってないかな。